次年こそ春待ち人は天睨む | かぎやで風・NPO法人クリオン虹の基金

遠い人にも身近な友にも[コラム]~~かぎやで風~~

石を踏んだ足の痛みではなく、踏まれた石の痛みに軸足を置きながら、その折々、考えたこと、言うべきことを記します。

次年こそ春待ち人は天睨む【No.298】

2017.12.22

〈冬至〉2017/12/22
 信州の東に位置する上田市も朝夕はすっかり冷え込む、今朝などは氷点下5度を示すようになりました。雪深い地方では、「冬至は春の前触れ」との意味を込めて呼ぶとも言われていますが、雪や吹雪閉じ込められた数か月間、襲い来る自然の厳しさをやり過ごした「次」、次年こそ」と、心に念じながらの想いの言葉にちがいない。
 さて、わが国の政治状況は、ますます危険ゾーンに近づきつつあり、特に、わが故郷の沖縄は「戦争」に一近い島の様相がますます深化し、平和の島オキナワをいつ取り戻せるのか、ウチナーンチュの春はいまだ彼方にあります。
 2017年も間もなく幕を閉じますが、この紙面を借りて、「かぎやで風」にアクセスしていただいた読者の皆様に感謝を申し上げます。また、年賀状によるご挨拶は、来年から欠礼させていただきます。これは75歳を迎える者に社会的慣習から退席する我儘を許していただきたいと思い決断いたしました。
 それにしても、国民の怒りの表出はあまりに静かである。あきらめは権力の暴走に歯止めをかけられなくなってしまう。今年の流行語大賞にも挙げられた「忖度」を生み出した安倍首相にかかわる加計学院、森友学園問題、国有財産を八億円も値引きして、その貢献に報いる形で、佐川前財務省理財局長を国税庁長官に栄転にさせてしまう自公政権であるが、国民は先の衆議院選挙に、三分の二を超す議席を与えてしまった。この国の民主主義は死んでしまったのだろうか? 憂えるばかりである。
 北朝鮮の核・ミサイル開発を理由に、防衛費が過去最高になる5兆1950億円を計上するという。「防衛」の標語は国民を容易に誘導する効果がある。その実例が北朝鮮脅威を煽り立て、ミサイル発射時には、まるで、戦時中の空襲警報のようにJアラートを鳴り響かせた。
 「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権が一番信頼を寄せる安倍首相は、トランプ来訪時に手土産として、ミサイル防衛システム「イージス・アショア(陸上配備)」や最新鋭ステルス戦闘機、数千億円規模の米国製兵器を約束した。早速、その履行として2023年度の運用開始目指し、秋田市と山口県萩市に、一基当たり1千億円の迎撃ミサイルシステムの配備計画を閣議決定するに至った。
 そのひずみは「戦争に一番近い島」沖縄に集中的に発生している。先日の高江に不時着炎上したCH53Eヘリに引き続き、普天間基地に隣接する小学校校庭のドア落下事故、明らかに米軍使用機器とみられる部品が保育園の屋上に落下した。この事故に対して、情けない反応の誹謗中傷が、被害者側に相次いでいるという。
 多事騒乱の今年、最後は朗報で締めくくります。
 第29回多田謠子反権力人権賞に兄の伊波義安が、全国一般東部労働組合メトロコマース支部、徐翠珍さんの一団体と個人二人の一人として受賞した。その授賞式が12月16日、連合会館で行われ、連れ合いの繁子と京都から姪と連れ立って参加した。
 受賞者からの発表を聞き、この国では「人権」がこうも軽々しく無視され、それを守ることがいかに困難になっているかを思い知らされた。当たり前に生き、普通に暮らすことに「覚悟」が必要な世の中は、やはり尋常とは言えない。
 それにしても、東京の時間は余りに早く、群れ動く人々の表情が厳しい。
 本日、長野地裁で開かれる「信州安保法制違憲訴訟」第4回口頭弁論に、原告団362人の一人として出廷します。
 それでは、2018年、また、元気にお愛しましょう。

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